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「モチイエ女子」、ありだと思う。

つい最近まで、女性がひとりで家をもつって
ごく少数派で、ちょっと変わってると思われていた。
マイホームをもつことは、家族の幸せと考えられていた。

いったい誰がそんなことを決めたんだろう。

女性が家をもつって、あんがいあたりまえじゃない?

そんな声が聞こえてきそうなほど、
今、ごくフツーの女子たちが、じぶんの家を買う時代になっています。

家というホームグラウンドを手に入れ、
これまで以上にパワフルに、イキイキと輝いてる「モチイエ女子」。

そんな新しい女性たちが増えれば、この国はもっともっと元気になるから。
なによりそんな未来が、素敵でおもしろそうに思うから。
私たちはこの「モチイエ女子project」を通し、
その生き方、あり!と宣言します。

モチイエ女子web

お知らせ

モチイエ女子webにて、エッセイなど多数寄稿いただきました 雨宮まみさんがご逝去されました。心からお悔やみを申し上げます。 感謝と哀悼の意を込めまして、これまでの雨宮さんの作品、およびご出演いただいたコンテンツは、このまま掲載させていただきます。 どうか、ご愛読いただけますと幸いです。

理想の部屋まで何マイル? 特別編  Vol.6

タイルのある部屋に憧れて

理想の部屋まで何マイル? 特別編  Vol.6

タイルのことが気になり始めたのは、いつからだろう。「いいな」と思った物件のバスルームが青いタイル張りだった頃からだろうか。そのもっと前にも、好きなホテルのバスルームに花柄のタイルが張られていて、やっぱり「いいな」と思ったことがある。家以外でも、モスクにタイルが張られているのなどは、やっぱりものすごくいい! とずっと思っていた。タイルは私にとって、問答無用で「好き」なものだ。
でも、その「好き」のあとにはいつも「でも、お高いんでしょう?」という気持ちがついてくる。だって、あんなのお高そうじゃないですか……。一枚ずつ張るんですよ? 一枚いくらなのかもわからないし、それを張る手間賃もいるだろうし、それで壁とかかなりの面積を埋め尽くすとなると……無理じゃない? という思いがあった。

「タイルをもっと、インテリアとして生活の中に身近に取り入れられるものだと実感してほしいんですよ」
Tile Style深大寺を訪れた私に、タイルスタイリストの上野さんはまずそう言った。
Tile Style深大寺は、もともとは2007年にタイル専門のショップとしてオープンした。それが今年リニューアルされ、5月に再オープンしたばかりだという。店内は床にも壁にもタイルが張り巡らされ、「壁に、床にタイルを取り入れるって、こんなに雰囲気が変わるものなんだ……」ということが、一目で体感できるようになっている。
リニューアルしたのには、「タイルショップ」としての形態に限界を感じたところも大きいと上野さんは語る。
「かわいいタイルを、鍋敷きやちょっとした小皿代わり・絵のように飾るために雑貨として数枚買っていかれるとか、そういうのももちろんタイルの楽しみ方のひとつ。でも、タイルってそのものだけでは『半製品』なんですよ。実際に壁や床に連続してきれいに張り、面となることによって製品として活きてくる。年々インテリア性の高いタイルも出てきていますし。外装用のタイルをインテリアに使ってもいいし、とても自由なんです。だから、実際に張ってもらうこと、もっと生活の中に取り入れることを現実的に考えてもらえるような場所にしたかったんですよね」

理想の部屋まで何マイル? 特別編  Vol.6

私は、もしモチイエを持ったら、タイルは絶対張りたい派である。なので、長年の疑問「でもお高いんでしょう?」を上野さんにぶつけてみた。
「みなさんそう思われているのですけど、タイルを張るのって女性の感覚で言うなら『カーテンを選ぶ』『バッグや靴を買う』に近く、気に入ったモノを手に入れる、という感じかなと思うんです。タイルは嗜好品ですし、価格は価値観によって違うので一概に「高い」「安い」とは言えないのですが、例えば気に入ったタイルが予算に合わなければ、タイルの数量を減らしてクロスや珪藻土など他部材と組み合わせたり、施工範囲をデザインで小さくする・似ている商品をご提案するなどで予算内に収めることも可能です。それに、最近は自分で張ることを楽しまれる方も増えていますよ。」
「えっ、ズレたりして難しくないですか?」
「いえ、小さめのタイルでしたらこういうふうに、シートで張れるようになっているんですよ。DIY教室で張り方をお教えしていますし、工具の貸し出しもしています」

このタイルはいくら、とお値段を聞いていると、確かに無理なお値段ではない。例えばこちらのかわいらしい形のタイルは、相談しながらカラーをMIXさせてオリジナルシート(約30cm×30cm)がつくれるのだが、1000円台から可能だそうだ。

理想の部屋まで何マイル? 特別編  Vol.6

バスルーム以外でも、例えば壁の一部に二列だけタイルを張るとか、そういう使い方もできそうだし、そのくらいなら、自分で張るのもできるかもしれない。
「女性が長く居るキッチンや洗面室、ホッとしたいトイレもタイルで遊ぶにはおすすめの空間です。無地のクロスから少し冒険してタイルを取り入れて、家の中にお気に入りの空間をつくっていくことで、暮しが豊かになります。簡単に拭くことができますし、実はお掃除も意外と楽なんですよ。」
上野さんは、タイルの話になると目だけじゃなく表情が輝く。パッと光がさすようにわかりやすく変わる。お仕事スマイルじゃない。もう、本当にタイルが好きなんだなぁ、というのがビシビシ伝わってくる。
「でも、こういう話をトータルでできる場所がないし、場所がないからみなさんタイルに対して敷居が高い印象を持ったまま、行動に移そうとなかなか思ってもらえないんです。
タイルの流通というのは、メーカーがタイルを作り、また、商社が海外から輸入する。それを『特約店』と呼ばれる問屋のような場所に卸して、工事をする工事店がそこから買うという流れになっているんですが、その工事店さんで初めて実際にお客様とお話しされるわけですよね。デザインや商品がそちらでの提案のみで決まってしまうところがあり、お客様もそれ以外の選択肢をどうやって探せばいいのかわからない。そういった現状に対して、もっとトータルでタイルのご提案ができる場所が欲しい、と思ったのが、Tile Style深大寺という場所を作ったきっかけです」

理想の部屋まで何マイル? 特別編  Vol.6

確かに言われた通りで、自分好みのタイルを張りたいと思っても、正直ネット検索以外で探す方法が考えられない。ネットでタイルが売っているのを見つけたとしても、それが重量的にどうで、どのくらいの枚数必要で、とかそういうことはわからない。実物に触れられて、「やっぱりこれがいい」というものを選ぶのも難しいし、それを使う工事を実際にやってください、とどこに言いにいけばいいのかもわからない。そうした「どうしたらいいんだろう?」の相談にトータルで乗れる場所として、上野さんはこの場所を頼りにしてほしいと言う。

「雨宮さんに、ぜひ見ていただきたい場所があるんですよ」
そう言って、案内されたのは3階だった。階段を上っていくと、そこには全面モザイクタイル張りのジャグジー、洗面所、トイレがあった。モザイクタイルで花の模様が描かれている。
「なんですかこれ……!!!」

理想の部屋まで何マイル? 特別編  Vol.6

タイル好きとしては、この規模のものを見せられるとテンションが上がらざるを得ない。このぐらいのスペースに、好きな柄のモザイクタイルが張れるとしたら、自分ならどうするだろう。とにかくそれって最高じゃないのか。いや間違いなく最高だし、バスルームだけでもこんなにいいなら、今すぐ家を建てるところから始めて張れるだけタイルを張りたいぐらいだ。
それぐらい、この部屋にはタイルにしか出せない雰囲気や高級感というものが凝縮されていた。
もちろん、こうした「いかにもタイルです」というタイルだけがタイルではない。一階の壁面などはツヤ消しの、まるで木材のように見えるタイルが使われているし、ガラス素材のタイルなどもある。使用するタイルによって、与える印象はまったく変わるだろう。

理想の部屋まで何マイル? 特別編  Vol.6

「ちょっとした模様替えをするような気持ちで、タイルを張るということを視野に入れてもらえる場所にしたいんですよね。タイルを張るって、そんなに敷居が高いものじゃなくて、現実的に考えて実行できることなんだと知ってほしいんです。だから、ぼんやりとでも『タイルっていいな』とお考えの方がいらしたら、ぜひうちに相談に来ていただきたいんです。『こういうタイルが欲しい』というのがあれば、うちに置いていないものでもどこで実物が見られるかお教えできますし、施工まで対応できます」 初心者にとっては、何も知らない状態、イメージもはっきり決まってないような状態でいきなり上野さんのようなプロの手を煩わせてしまっていいのか……と悩んでしまうところもあるが、上野さんはこう言う。
「よく言われるんですよ。『何も知らずに来ちゃってすみません』って。そう言われるたびにこちらが申し訳なくなります。タイルについて、伝えきれてないのは私たちの側の責任なのに、って」
すごい。まるでタイルの世界から派遣されてきた伝道師のようだ。何より、上野さんのお話には押し付けがましさがまったくなく、上野さんにだったら「なんとなくぼんやりタイルのある生活に憧れているんですけど~」というところから相談を始められそうな気がする。

部屋の雰囲気をランクアップしてくれるものとしても有効なタイルだが、何よりも自分が毎日見て使う部屋だからこそ、好きなタイルを張ってみたい。そういう気持ちが否応なくエスカレートしていく場所だった。タイルに対してイメージがわかなくても、一度訪れてみてほしい。あれだけタイルが張られ、置いてある空間に行けば、イメージを形にするのがずっと楽になるはずだ。

理想の部屋まで何マイル? 特別編  Vol.6
  • Tile Style 深大寺

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    キッチンや洗面室、トイレはもちろん、玄関やリビング、寝室の壁などにタイルを取り入れた空間づくりをご提案します。白いクロスから少し冒険して、壁に質感と彩りがある、お気に入りの空間をつくってみませんか?タイルスタイリストにお気軽にご相談ください。

    Tile Style 深大寺のWEBサイトを見る >>
  • すまいLOOPのインテリアサービス

    三井のすまいLOOPで、Tile Style 深大寺のサービスを申込むと、嬉しい特典が
    あります。
    特典:ご提案タイルで制作したオリジナル「額装タイル」もしくは「タイル鍋敷き」こだわりの空間づくりに、三井のすまいLOOPをご活用ください。
    ※お申込みは、すまいLOOPメンバー様限定となります。

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文=雨宮まみ

雨宮まみ

ライター。編集者を経てフリーのライターになり、女性としての自意識に向き合った自伝的エッセイ『女子をこじらせて』(ポット出版)を上梓、「こじらせ女子」が2013年度の新語・流行語大賞にノミネートされる。 著書に、対談集『だって、女子だもん!!』(ポット出版)、『ずっと独身でいるつもり?』(ベストセラーズ)、『女の子よ銃を取れ』(平凡社)など。

プロフィール写真=松沢寫眞事務所

メレ山メレ子

メレ山メレ子

ブロガー/エッセイスト。平日は会社員として勤務。旅ブログ「メレンゲが腐るほど恋したい」にて青森のイカ焼き屋で飼われていた珍しい顔の秋田犬を「わさお」と名づけて紹介したところ、映画に主演するほどのスター犬になってしまう事件に見舞われた。やがて旅先で出会う虫の魅力に目ざめ、「ときめき昆虫学」(イースト・プレス)を上梓。現在は亜紀書房のWebサイト「あき地」にて、「メメントモリ・ジャーニー」連載中。http://www.akishobo.com/akichi/mereco/

プロフィール写真=川瀬一絵

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